住所:岡山県総社市三須200番外
5世紀前半
墳丘全長282m 後円部径154m・高さ約24m 前方部前端幅170m・高さ約23m
前方後円墳
円筒埴輪・朝顔形埴輪
作山古墳と同時期に築造された大王墓として一番大きいのは、誉田御廟山古墳であるが、これに次ぐ第2位の大きさを誇る。このように大きさでは、畿内の大王墓に匹敵する巨大な古墳を作った吉備だが、作山古墳には吉備の勢力のかげりがみられるようになる。
それは、畿内の大王墓や造山古墳が、正円形の後円部をもち前方部の形状も整っているのに比べ、作山古墳は、後円部が楕円形で、前方部前端も直線ではなく中央部付近のみ台形に突出するなど、不正形な形態を持っている事である。
これは長さと幅が不十分な自然丘陵を、できるだけ手をかけずに、長大な古墳に見せようとしたことによるものと思われる。
また、本来なら取り除くべき前方部前面の丘陵がそのまま残されていることなどからも、作山古墳に葬られた吉備の首長は、畿内の大王ほど古墳築造にかける余力がなかったのではないかと推測される。
引用:総社市教育委員会文化課発行資料